国際都市・新宿は本当に国際的なのか

いえね。いつもカレーの匂いが漂うこのブログも、たまにはジャパンなテイストを入れたくなりました。

今朝、朝の散歩がてら、新宿の高層ビル群を眺めに行きましたですよ。

週末激込みだった近所の桜の名所も、本日は静か

観光客のみなさんも桜を楽しんでいらっしゃいました

ちょっと先の話にはなりますが、なんとなくいただいているお話のリサーチも兼ねて、最近よく新宿の大きなホテルのカフェやレストランに行きます。

で、今朝は某ホテルの朝食ビュッフェに行ってみました。税サ込3,000円の高い朝食です。

10年ほど前、まだ外資系証券会社の意識高い系ビジネスパーソンになりたてだったころ(わはは)、ホテルの朝食で英気を養うなんてことが一時期流行りまして。まだ子どももいなかったので、私、都内のホテルの朝食はけっこうまいりました。

まあ確かに朝イチで優雅にコーヒーなんぞを飲んでから出社すると気分はよかったものです。

さて、久しぶりにそんなホテルの朝食ビュッフェに行ってびっくり。

長蛇の列!

朝から元気にかしましい某国、朝からメイクばっちりな某国、朝からどことなく夜の香りの某国、とにかくアジア圏の皆さま勢揃いでビュッフェ会場に並んでいました。

日本への観光客そりゃとってもありがたいことです。

しかし優雅な気分どころではありません。とりあえず中は素敵な朝食にありつけるに違いないと小20分ほど並びました。

ほどなくがっかり。ビジネスホテルの朝食と同じ内容を、ちょっとだけ見栄えよく、ちょっとだけ品揃えよくした感じの、ビュッフェでした。

なにひとつ特筆すべきものがない。唯一ホテルの自信ありげな主張があったのが、佐賀県産の焼き海苔だけってどうなのよ。

インドの一流ホテルの朝食ビュッフェたるや、ホテルの意地にかけても最高のものを取り揃え、その気概たいへん素晴らしく、毎朝毎朝、目を見張るものがあります。朝ごはんに万全の体制で臨むために夜早く寝るくらい素晴らしいです。

この日本のホテルもわりかし高級なほうに入るのかなと思っていたのですが、なんだかすごく怪しい。

朝食込みのプランだからなのか、あからさまなコストカットがあちこちに見受けられて、ほんとうにがっかりでございます。

なによりがっかりは、ホテルマンのホテルマンシップのなさ。

ベジタリアンのお客様(アジア圏)が「ベジタリアンが食べられるメニューはどれか」という主旨の質問をしていましてね。とても丁寧な日本語でお尋ねでした。

それに対し「さあ、サラダくらいしか食べるものないんじゃないんですかねえ!」と、大音量で居丈高なご返答。

わかりますよ。平均的な日本の食事が、ベジタリアンのことなんて対応していないのは。

でもここ、国際都市・新宿ど真ん中の、外国人ばっかりのおっきなホテルですよ。

メニューが対応していないのはその人のせいじゃありませんけど、ホテルマンがそんな態度でいいんですかねえ。

東京オリンピックまであと3年。

インド人、それも外国旅行をするような富裕層は厳格なベジタリアンがたくさんいます。そんな人にサラダだけ食えというのでしょうか。

ホテルやレストランのハラール対応が一種のビジネスチャンスのような風潮も出てきているなか、イスラーム圏のお客様に豚肉やアルコール混入の食事を平気で提供するのでしょうか。

日本に来るなら日本の風習に倣えというのは、わからなくはありません。やはり朝から騒がしかったり品がなかったりするのは、お客様のほうのレベルアップも必要だと思います。

が、こんな居丈高なことで、グローバル対応ができるのか。

日本人がいう「おもてなし」は、結局のところ白い人だけに向けたものなのではないかと、なんだかとっても辟易した朝でした。

私自身、どうみても日本人には見えないようなので、口を開かなければアジア圏のお客様の扱いを受けます。ルールは守っているし丁寧にしているし、特段に不衛生とか臭いとかそんないでたちでなくても(たんにインド服というだけだ)、なんだか理不尽な扱いを受けることが、信じがたいことに日本ではしょっちゅうあります。

知らないことはしかたないし、そこを責めるつもりはないけれど、日本からおそらく出たこともない、あるいは欧米しか知らない、そして自分の想像のつかない相手に対して、個々が対応できる力があまりにもお粗末で、とても残念だと思いました。

こういう果てしないギャップを埋めるお仕事の一端を担っていくことができますように。

たっかい朝食代をすこし後悔しつつ、午後のマイオフィスはこちら。タダだ! 笑