気配を消す

とくに才能溢れるわけでも容姿端麗なわけでもないのに、子どものころから目立ちました。

それは人が右というときに左だといってみたり、カラスは黒いという共通認識のなかで「いや白いのもいたよ」といってしまったりという主に言動が理由で、ようするに悪目立ちで、もちろん、スターのオーラや輝きとはまったくの別物。

そういう電波を飛ばす人は、暗闇でも人混みでもノーメイクでもユニクロ着ていても目立つのか、出かけた先で唐突に知らない人に絡まれたり、なぜか私を狙い撃ちしたかのような珍事が発生したり、遠い場所から友人知人に声をかけられたりということが、大人になってからも数え切れないくらいありました。

ところが最近、ふとしたきっかけで、「気配を消す」という芸当ができるようになったのですよ! 奥さん、これはニュースです!

これまでずっとオンだったスイッチのオフのしかたが分かったといえばいいのでしょうか。

わかってみれば簡単なことで、おお、こりゃ便利。

ということで、今日の夕方はオンのほうの某ステージで踊ってまいります。いつかはソロと言ってみたいけれど、どちらかというと一人ぼっちという形容がぴったり。

でもね、古典は舞台のったらいつでもひとりなんだよね。舞監さん照明さん音響さんその他大勢の人が見えないところで素晴らしい仕事をして、なのに舞台に上がる人がぜんぶぶち壊すことだってあって、そういう責任もひとりでとらなきゃいけない。

だからひとりで恥かくって決めました。仲間と楽しみながらやるのはしばらくお預け。あれもこれもできない、のままで、楽しいというより120%ビクビクだけど、でもね、楽しみますよ! インドの神様きっと見てるから、不安そうにやってたらバレる!

知り合いがたくさんいるインド感溢れる場所もいいけれど、インドもインド舞踊もきっと知らないだろうなあという人がたくさんいる場所で、頼りの先生もいなくて、自分だけで、どこまでできるかやってみたい。

とても好きな場所なので、いろいろ足りない部分を努力しつつ、精一杯がんばります。