写真は嘘をつく

写真は嘘をつく、そして私はその嘘を愛する。

昔の手帳を見ていたらそんなメモが。恥ずかしい。笑

いつごろからなのか、写真を撮る人がすきで、結婚したのも写真を撮る人。青田買いのつもりで、いまも全然回収できていないけれど、間違ってはいない自信はあります。えっへん。

私は数字や理論がとても苦手な、感覚だけで生きている人間ゆえ、カメラの難しい仕組みがいまいちよく分かりません。

ひょんな流れで20代半ばで最初に手にしたのはニコンのF4という、とてもとてもいかついカメラでした。

そのやたら重たいカメラを持って、肩に重みでできる擦り傷をつくりながら、なーんにもわからないままインドを旅して、一眼レフの構えだけは一丁前にパシャパシャ撮りまくりました。

当時はまだフィルムの時代。どんな仕上がりかは現像するまで分かりません。

インドからバンコクまで戻り、現像してびっくり。ひっどい写り!

現像するまで自信満々だったというのが我ながら苦笑するところです。

ピンボケどころかボケボケ、露出オーバーしすぎて真っ白、ゴミ・埃つきまくり、考えてみれば当たり前なのだけど、びっくりするあたりが私の浅はかさ。

それからもしばらく試行錯誤し、時代はいつのまにかデジタルになり、うかうかしているうちにiPhoneが登場し、重たいカメラが嫌になり、スマートフォンのお手軽写真に興味が移り。

結婚して子どもが生まれても、夫が撮る人なので自分ではほとんど「写真」として意識した写真を撮ってきませんでした。iPhoneの中身には日々の記録がずっしりあれど「これは」とうっとりするものはなし。

ここへ来て、なぜか、カメラ熱、再燃。

とはいえ、右脳人間、説明書や解説書はだいたい半分くらいで挫折し。それらを読みこなす時間があったら誰かに教えてもらったほうが断然、早いし効果的。

年をとってよかったのは、誰かに素直に教えを請うことができるようになったことです。我が家の青田買い物件はハードボイルド寄りで優しくないので、優しく教えていただける先生を探し出し、ただいま勉強中です。

ずっともやもやしていたことがわかるのは嬉しい。丁寧に教えてくれる人がいるのはありがたいことです。

本日の写真はちょっと記憶があやふやなのですが、2001年ごろ、おそらくインド北部のダラムサラ。ダライ・ラマ14世の亡命政府がある土地です。