さてさて「ラ・ラ・ランド」、観てきましたよ。
10代のころはアメリカ発のミュージカル映画に骨の髄までハマっていました。もっとも好きな映画のひとつ”ウエスト・サイド物語(West Side Story)”のジョージ・チャキリスの腰の入った踊りに、”コーラスライン(A Chorus Line)”の黒人青年の超絶回転に、どれだけシビれたことか。
もともとそんなミュージカル映画命の少女時代を送った私が、インドに出会い、インドで映画や舞踊を見て、ハマらないわけがありません。
しかし日本に帰ると、インド映画は突然脈絡もなく歌って踊るからとイロモノ扱いで、舞踊にいたっては認知度が低すぎる。
アメリカ映画だってあんなに歌って踊ってるじゃないか! なにを今さらインド映画が歌うの踊るのいいだすのかしら!
憮然としていたものです。
そして”シカゴ(Chicago)”以来、久しぶりに観たアメリカ発のミュージカル映画が、この「ラ・ラ・ランド」です。
ほらー、脈絡なく歌い出すし、振り渡しも練習もしてないのに息ぴったりで踊ってるじゃないさ。
どうしてこれが日本で大人気になって、ボリウッド始めインド映画はダメなんでしょーか! お金のかかり具合から言ったらボリウッドのほうがかかっている作品だってあるのに! 最近の作品はオサレ度だって高いのに! インド映画長い長いいうけど「ラ・ラ・ランド」だってけっこうな長さじゃありませんか!
そんな憤りのもと観ていたら、主演のライアン・ゴスリングがランビール・カプール時々リティック・ローシャンにしか見えなくなってきました。踊ってるところなんかそっくり。悔しいからこのふたりのDVDのAmazonのリンク貼っちゃう(広告プログラムに参加しとります)。
いや、おもしろかったんですよ。楽しみましたよ。
でもそれよりも、圧倒的な宣伝力やアタマのいい人の売るための戦略がすごすぎて泣けました。そしてとってもタメにもなりました。ポスターのデザインが超絶アレだけど分かりやすさ的にはアリなのかとか、おかしな副題をつけないでいてくれて嬉しかったなとか。
次は「トリプルX」観よう。これだってインドの押しも押されぬ超人気女優のべっぴんさんことディーピカー・パードゥコーネが出てる。
そう、冷静目線で見ても、インド映画にも日本でヒット要素のある近年の大作、たくさんあります。やりたいなあ。いま配給しているインド映画「チャーリー -Charlie-」ももっともっとあちこちで上映したいなあ。ハッピーな気分になれる度でいったらアメリカさんと比べてもまったくひけをとらない!
ま、近道はありません。細々だけど着実に。お金がないなら知恵を絞って、がんばりましょ。
同じ日に偶然観ていたチャーリー上映実行委員会の友人(イン度低め)いわく「同じミュージカルでも、インドのほうはアクが強い」そうです。
そうかな。それにアクって旨味なんだよ?